工事偽装の恐ろしさ
11月に入りだいぶ冷え込んでまいりました。インフルエンザも出始めていますのでお体にはお気をつけください。
さて、タイトルにもあります工事の偽装問題について私なりに少し触れてみたいと思います。最近では豊洲の盛り土問題がありますし、過去ではA建築の構造計算書偽装問題などが印象深いかと思います。これらはもちろん大変恐ろしいことでありますが、私はひねくれているので、メディアの誇張のある報道などもまた恐ろしいと思いました。
工事施工に関わりのない一般の方々は、やはり詳しい知識を得るのは難しいことだと思います。多くはメディアに出演する専門家の話を信じるしかありません。もちろん内容が間違っているわけではないのですが、メディアの編集なのか誇張されていたり極端になっていたりすることがあります。「悪事」を際立たせるにはよい方向だと思いますが、必要以上の不安を煽ることにもなってしまうのが難しいところです。
たとえば「鉄筋をたくさん入れないとコンクリートは弱い」と思う方は少なくないと思います。たしかに鉄筋が入っているに越したことはないのですが、鉄筋が増える分コンクリートの割合が少なくなって肉薄状態になってしまいます。それはそれで結局強度が下がってしまいます。ではその分コンクリートも厚くすると?丈夫にはなりますが施工費用も上がってしまいますし、強度が必要以上なので無駄な工事になってしまいます。
そのような不安につけこんだ業者もあると聞きますし、逆に通常の施工をしている業者が手抜きじゃないかと思われるなんて話も聞きます。一般のお客様にとっては比較的業者任せになってしまう業界ではありますが、やはり大きな買い物ですので、ぜひ業者とは疑問は解決するまで納得のいくまで打ち合わせすることをオススメします。